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花見の宴

想いは北海道

そんなもの

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そんなもの


今のご主人と出会う前の話だそうだ。

わたしも、そういう話をちょっと書いてみたい・・・が・・・
照れる。
というか、むしろ恋愛体験がない。
これは、人間として、欠陥品なのでは・・・?

本気で恋愛したことは、・・・一度もない。
かなり、欠陥、著しいのでは・・・?

でも、ちょっと前の時代の人は、
結婚するまで相手の顔も見ずに、婚礼の時に始めて顔を見て、そのまま結婚なんてこともザラだから、
べつに、欠陥人間ではないはず。


この人、結婚相手に、よさそう。
安定した職業、自分と似たような環境。
第一、彼は日本語を話し、わたしのネイティブ日本語スピーキングも理解してくれた。
これで、結婚を決めた。

お見合い結婚なんて、そんなもの。
結婚後に恋愛したら、いいなあ、などと、そんな甘いことも考えなかった。
わたしの人生には、恋愛というものがない。
哀しいけれど、しかたない。
恋愛の意味がよくわからない。
そのかわり、想像力は逞しい。
ただし、想像することは、チープな三文小説的なものが多い。

ただ、夫は、おんなごころをまったく理解しない人である。
ということは、他所(ヨソ)でも、そうだろうと推測する。
女性に関しては、粋な人では、ない。無粋な人だ。
わたしという女性、研究材料は、彼にとっては、あまり勉強する気にさせない、良くないテキストだったかも知れない。
別の女性なら、もうちょっと、マシになっていたかも?
(誰でも、いっしょかも?)
いたって、単純明快で、複雑さゼロ、すっきりしていて、これもまあ、いいか、と最近は思っている。

へんに、ごちゃごちゃ考える人は、うっとうしい。
自分みたいな人が、パートナーだったら、腹の探りあいで、疲れる。
なので、恋愛とは程遠い、そういうキャラクターは、日常にはサッパリしていて、よろしいかと。


夫の話を書くと、数行で終わってしまう。
べつに、書くことがない。
あるとすると、グチ。
でも、最近は愚痴ることもあまりなくなった。
夫婦は、空気みたい、と、よく言われるが、決して空気とは思えない。
あんな、嵩(かさ)の高い空気があるものか。
部屋の空気を減らす(酸欠)ことはあっても、ぜったい空気などではない。
が、徐々に、同世代のお友達になりつつあるようだ。

ま、それもよし。
お互い、子供に見捨てられた、気の毒な、父親と母親。
被害者同盟でも作るか。
慰めあって、これから、細々と生きていくのね・・・
なんか、みじめで、かわいそう、わたしたち。

日本酒、ビール、ワインやシャンパンに、今週はシェリー酒が加わった。
たんなる酒飲み夫婦?
いえ、酒飲みは、夫だけです。
わたしは、軽く口をつけるだけで、夫が酔いつぶれるのを、薄目を開けて待っている。
これもまた、不気味で、恐ろしい図だ。

決して毒など盛っていない。
ただ、夫が酔いつぶれて寝てしまったほうが、あとに残ったわたしは、気楽だ・・・
なぜだろう・・・?
やはり友達夫婦でも、空気夫婦でもなく、
どこかがおかしい、ボタン掛け違い夫婦? 
それでも30年近くきている。
でも、恋愛なんて、へんに温度や湿度のあるものより、さばさば、湿気なし、で、とても気分は爽やか。

ボタンは掛け違っていても、服は脱げ落ちはしない。
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